島のよる
夜はホタルが見える、というので、山のなかにある
展望台に出かけた。与那国は害のある生き物はいないそうで
夜の山でも大丈夫なんだそう。
しずかーな、漆黒の闇。
謎の声が一定のリズムでコ、コ、って鳴っている。
かん高い鳴き声とも音とも付かないもの。
くろい闇の森でドキドキとホタルを探す。
夜がこわいと思ったのはいつ以来だろうか?
なーんか、誰かの視線、ものすごく
たくさん何かがいるのを感じるなあ、と
かなりびんびんに思っていたけど、こわいので
口にはしなかった。頑張った。
肝心のホタルは、ちらっと通り過ぎたくらいのもので
確認はできなかった。
見えすぎちゃって
どれが何の星座かわからない
落ちそうな星の夜であった。