ポツネン観ました

M師匠!ありがとうございます!そして私のかわりに券を買う列に
並んでくださったという、どこかの知らないかわいい女性!
どうもありがとう。全く、自分はいろんな方々に助けていただいているなあ。
このところ、かなり落ち込んでいたところだったので、この作品が観れて
本当によかった。考えにとらわれて頭がぐるぐるなっていたところに
賢太郎氏に「こっち!」と矢印で指してもらったような気持ち。
頭の中の霧が晴れた思い。

感想は長いので下へ


ラーメンズ小林賢太郎氏のソロ公演、コントなんて言葉で簡単に
くくってしまっていいのかな?と思う。おそろしく美意識の高い作品。
物事のみかたのバリエーションがはんばじゃなく多い人だなあと思った。
昔、デッサンを習ったときに先生に教わった
「物体の構造をよくよく考え、いろんな角度からみたところを想像して形にする」
この考え方を元に今回の内容は構成されているように感じた。
そして、このコントをお笑いとして考えると、何度もみて爆笑するというよりは
一回目の「おおお…」って驚きがいちばん大きくて一番いい印象になるような気がする。
エッシャーのだまし絵のように、初めて見たときの驚きがいちばん新鮮で
すてきな体験になる作品だなあと思います。

この作品は天然のよさ、偶然の産物をそのまま生かすというよりも、無駄をそぎおとし
洗練された美を追求したものなのだろう。情緒や感情などの、人間くささといえるような部分を
あえて排除したようなクールな作風だけれども、機能的なことを追求したデザインとは
そういう冷たい部分をもっているものなのかなと思う。
例えるなら、都はるみの「着てはもらえぬ〜セーターを〜」のような、演歌的な情緒とは
全く無縁な世界観。そして、誰もが認める本当に美しいものしか集まらない美術館のよう。
そもそも賢太郎氏の場合、涙こらえてセーター編んでも気に入らなければ着ないし、そんな
エピソードがついてると知ったら、袋の上から触っただけで「ああ、セーターね、はいはい」
みたいな調子で、開けてもくれないだろうな。余談でした。