「救命病棟24時」感想。

うーん・・わたしはTVドラマがやっぱり苦手なんですねえ。
リアルな設定であればあるほど違和感のほうにとらわれてしまうというか。

昨今のゲームで例えると、グラフィックがきれいになればなるほど
3Dキャラの動きが気持ち悪く見えてしまうんですね。
人間っぽいけど人間じゃない部分が、絵がきれいな分だけよけいに不自然に見える。
ちなみに、今回の救命で現在のところ好きなシーンは、九州からおとうさんが
連絡をよこさない娘のために上京してきて、心配のあまり思わず殴っちゃう場面です。
あれは泣ける。

このシリーズでは、災害時なのに病棟が暇そうに見えてしまうのがどうにも気になります。
医局で2回も全員が揃ってお蕎麦屋さん夫婦について相談していたのが
ちょっとアットホームすぎるように思いました。
「夫婦が会話していないんです」と二人の様子をセリフで説明するよりも、
夫婦と担当者とのシーンを増やして表現した方が、この後に来る、佐倉&日比谷先生
2人の打ち明け話に入りやすかったのではないでしょうか。
私には、二人からいっぺんにたたみかけられるような、唐突な説得シーンに見えました。
進藤先生でダメ押しのような・・
大泉さんは軽く深刻にならないように、小市さんは淡々と静かに事実を語る感じで
それぞれ役柄にあった、良い見せ方になっていたとは思いますので
一般的にはさほど気にならない場面かもしれないけれど、わたしはこの2人が好きなので
やっぱり見せ方が気になってしまうんですねえ。

それにしても、ふたりともエピソードが出るのが遅いなあ。
やっぱり事情を隠してたってことにしたいのかな?佐倉ちゃんはともかく
日比谷先生は家に電話をするシーンがなくて、唐突に帰っちゃった職務放棄の人みたく
書かれてて損だわ。わたしなら全員のエピソードを初めのうちに入れておくな。
そして、みんなに内緒にする人もいれば、みんなに打ち明けて立ちなおれる人も
いることにする。日比谷先生みたいな内緒にする人は、
おいしいキャラになっちゃうかしら?

このドラマで繰り返し出てくる「みんなが被災者なんです」っていうテーマを
視聴者に身近なものとして考えてもらうためには、いざっていうときに家族、職場の
みんなが抱えるであろう問題をどうやってみんなで分かち合って、
みんなで生き残っていくかを考えるヒントが必要なんではないかと。

いざってときに助けの声をあげることができるひとばかりではないと思うのですよ。
ひとりで抱えてしまうひともいるんではないかと思うのでね・・。
このドラマにはそのあたりをもうちょっと、ぐぐっと深く、書いて行ってほしいわけです。